倉庫

ひたすら考えたことをひたすら書き殴ってひたすら終わる。

頭の中にやってくるぴかぴかしたものを書けないという話

どうあがいてもまともな文章が書けないことがしばしばあります。

今こうして文章を書きながら「まともな文章が書けないんです」なんて言い出すのも大概妙な話なんですが、あるんです。頭の中を文章のようなものの要素のような物質が縦横無尽に駆け巡った挙句霧消していくかのような感覚です。実際にこうして形になる文章が氷のような固形なのだとしたら、そういう文章の要素のような物質は砂糖や塩みたいに粒のような・・・それとももっと抽象的な存在のような・・・物質ですらないような・・・。そんななにかがはっきりとした固形にならずに飛び散ってしまうのです。

頭の中にじぶんで自由に作り上げた網を広げて、それらをむりやりに集めてしまうこともできます。でもだいたいの場合、これはちゃんとした長い文章としてまとまることはありません。かけらのようなものが、かけらのまま一句一句の単語のまとまりとして僕の前にあらわれてきます。まとまってなんかいないわけです。でも、たまにそのままでひとつの輝きをもった強いことばになっているものがぴかぴかと降りてくることもあります。そういうものをメモ帳に書き留めて、いつか形に出来ないかとああでもないこうでもない考えたりすることが時々あります。大体上手くいかないんですけど。

そういうぴかぴかしたものって、つまりは他の文とつながっているとまともな形になってはくれないんです。それぞれがとくべつな光だから、他のぴかぴかしたものとつながっている必要がないんだと思います。いつかそういうものたちをもとに素晴らしい文章が書けたりしたらきっと楽しいんでしょうけどね。

そういうわけで、頭の中にやってきたそういうものたちは未だメモ帳の中にいます。世に出るかはわかりませんが、僕はそれを見て彼らが降りてきたその時にどういう自分だったのかを思い出すのです。